筑駒の問題も一見すると難しそうに見えますが、設問を解いていくと解き方がおのずと浮かび上がってくる問題ですね。まずは文章をしっかりと読んで意味を理解するところで躓かないようにしましょう。

(1)の問題は実際に試してみるとわかりますが、答えは1,4,9です。

これを見て何か勘が働かないとしたら普段から数遊びが足りないんだろうなということでしょうね。目を凝らしていると段々と1² 2² 3²に見えてきますね。すると次の問題が

(2)99,100,101は100回目の操作が終わったときどうなってるでしょうか?

99の場合操作が入り込むのはどういうときでしょうか?

1,3,9,11,33,99となりますね。(つまり約数の時だけ)

なので答えは6回でちなみに閉じられた状態。

100の場合は2²×5²なので約数は以下のようになり、

(1),2,4,5,10,20,25,50,(100)

操作した回数は9回で開けられた状態。

101の場合は

(1)のみ ※100回目までの操作なので101はいれない。

なので操作回数は初めの1回で開けられた状態です。

さて最後の問題(3)200個のロッカーのうち開いているロッカーは何個ありますか?

100以下と101以降で考え方を分けましょう。

100以下に関して100回目の操作が終わった段階では約数の数が奇数の数だけが開いている状態のはずです。

約数の数が奇数ということは必ず偶数乗(べき数が偶数)で構成されているはずです。

実際に約数を書き出してもいいですし、約数の数の求め方は簡単な組み合わせで仮に20の約数を考えた場合、

20=2²×5 (1,2,4,5,10,20)

(1,2,4):(1,5)➡3通り×2通りで6通りとなります。

約数の数が奇数になるということは少なくともすべての因数のべき数が偶数になっていないと、因子の数が奇数にならないため、掛け算の結果も奇数にならない。約数の定義を一般化すると以下ですが、前述のように考えると小学生の知識で十分導けます。

約数は(x+1)(y+1)(z+1)となる。

というわけですべての因子のべき数は偶数であるべきです。

ではそんな数どのくらいあるんだろうと考えると

1,4,9,16,25,36,49,64,81,100,121,144,169,196

これだけです。

ここで操作は100回までしか行わないので、100以下で考えると開いているのは1,4,9,16,25,36,49,64,81,100の10個が開いているはずです。

一方101~200までの数字に関しては1回分操作が足りていないはずなので逆のことが起きます。

121,144,169,196の4つだけが閉まっています。

なので答えは10+(100-4)で106となります。

なかなかいい問題ですね。スモール試験をさせてから法則に気づかせそれを汎用化させる。

ちなみに100で操作を停めているあたりもにくいですね。これが66とかで停められると計算が無駄に煩雑になるだけで冗長的な問題になってしまいます。

まぁ最難関と言われている筑駒だけあってなかなか難しい問題ではありますが、スモールテストから汎用なモデルを考えていくということは社会に出てからも必要不可欠です。

キッズビジョンではこういった力をはぐくむための知能遊びやプログラミングなどのカリキュラムをご用意しています。最後は例にもれず当教室の宣伝となりますが、2月3月は新規生徒募集中ですので是非説明会に足を運んでいただければと思います。将来中学受験をお考えの保護者様にとっては聞くだけでも価値のあるお話ができると自負しております。是非お気軽にご参加ください。