進学塾を転塾される方または悩まれている方をこれまでたくさん見てきました。背景にある理由としては成績が振るわないからというのがほとんどかと思われます。しかもほとんどのケースで算数が問題になっています。

典型的な例として某有名塾○APIXさんからの転塾のケース

・宿題の解説(特に算数)が不親切なため自宅で学習することができない

・宿題の量がかなり多いため適切な取捨選択が必要

これを防ぐ方法は以下となります。

1.授業中にできるだけ理解する(某塾さんが解説を不親切にしているのは授業をちゃんと聞いてほしいからだそうです)

2.知識を断片的に覚えるのではなく体系的に覚える

1.に関しては他塾に行けば解説がわかりやすい教材だったり映像授業で何回も復讐出来たりといったところもあります。一見問題が解決するように思われますが、こちらは本質的な解決にはなっていません。中学受験というのはあくまでも通過点で勉強自体は一生続くものです。なのでできることであればお子様に授業を聞いた時に理解できる力を備えさせてあげるのがよろしいかと思います。

2.に関しては常に因果関係をつけて学習する癖をつけましょう。また問題を解く際に常にもっと楽な解法はないかと探るように癖付けましょう。特に小3・小4といった時期に習うことはまだ範囲も少ないためまじめなお子様であれば丸暗記できてしまいます。しかしその方法では小5・小6になり学習範囲が広範囲にわたった場合すべてを覚えることは不可能です。体系的に物事を理解する力を早い段階で身につけておくことが大切になってきます。

授業中にしっかり理解した方が宿題をするときも楽ですしその分早く終わりお子様の遊ぶ時間も増えますのでいいことづくめです。是非授業をしっかり聞くメリットをお子様にも理解していただき実践して頂ければと思います。また普段から因果関係をつけて物事を見る癖をつけておいた方が丸暗記する量が減るため理科や社会といった暗記中心の科目に時間を使うことができるようになるため成績向上が非常に楽になります。

算数は配点が高く差が付きやすい科目です。勉強する時間も得意な人であれば15分程度で終わるものが不得意な人だと1時間以上かかってしまいます。覚えることが極端に少ないためある意味算数ほど楽な科目はないので、余裕がある3.4年生の間に算数を得意科目にしてください。ポイントは授業中にすべてを理解する・暗記せずに因果関係で理解する、です。算数が得意になっているころには自然と文章読解力も上がっています。また理科の濃度の問題や月の満ち欠けの問題なども得意になっていることでしょう。

転塾するということは少なくない影響をお子様に与えます。劣等感や挫折感、それがきっかけで不登校になったりといった極端なケースもあります。できることなら転塾せずに成果を出し第一志望にそのまま受かられることが何よりだと思います。

新小5.6のお子様をお持ちの保護者様は是非お子様の算数の理解度を注意深く見守ってください。ここから成績が下がってくるようだと要注意で算数に原因があることが多いです。